2009年上半期ライトノベルサイト杯の時期が来たようです。


前回の参加から約半年、あれから面白かったものを挙げなさいと言われたらこの2つしかないね!

(n‘∀‘)つぴにおん!〈3〉 (MF文庫J) 耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳 (ファミ通文庫) 「ぴにおん!」と「耳刈ネルリ
全部で10作品を選ぶ事が出来るみたいですけど、とにかく今回はこの二つが強烈過ぎました。あら、新規と既存が1冊ずつでなんだかバランス良さげじゃないの。


 <<新規作品部門>> 『耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳』
お話を語る時の言葉選びのセンスがハジけまくってるナイス作品。澄ました顔をしていても、裏では何を考えているか分かったもんじゃなさすぎるひどい妄想が面白すぎます。たぶん舞台となる世界は結構緊迫した状勢なんだろうし、主人公たちの行動も傍から見れば真面目なんだろうと思う。しかし主人公の妄想フィルターを通してでしか窺う事が出来ないため状況の把握は困難を極めます。真剣に人の話を聞いているふりをして、その思考は遥か彼方の大宇宙へ。徹底的なおふざけぶりは感心するほどです。すんばらしい。
舞城王太郎町田康みたいなおもしろい文体で書く人を、ついにライトノベルでも見つけた感じです。ネルリの2巻でもその勢いは衰えてませんでした。イイネ!<<既存作品部門>> 『ぴにおん!3』
「木元二葉はいいな」 「ああ、いいな」 「目つきの鋭いクールビューティー、そして無口で強気だけど主人公には素直に好意を表現出来ないなんてな」 「たぶんあれ、本気で与四朗のこと嫌ってるぜ」 「何か弱みを握られてるよな、あれ」」 「内心嫌がりながらも、それを押し殺して言い寄ってくるという」 「タマランな」 「ああ、タマランな」
「管崎ナナもいいな」 「ああ、いいな」 「基本は木元二葉と同じなんだが、下手に出るどころか逆に暴力で主人公を屈服させようとしてるからな」 「調子に乗るとボッコボコだからな」 「そして時折見せるタレ目の天使スマイル、飴と鞭の使い方が上手いよな」 「そんな顔をされてボッコボコにされた日には…」 「タマランな」 「ああ、タマランな」
「ニーナもいいな」 「ああ、いいな」 「メンバー随一のダイナマイツボディがタマランよな」 「ああ、タマランな」 「それに元気ハツラツで見てるこっちも楽しくなるよな」 「ああ、しかも前の二人とは違ってボッコボコにされないしな」 「ただちょっと頭が残念なんだよな」 「ああ、前の二人と違って少しバカなんだよな」 「男の甲斐性を見せる時だな」 「そうだな」
「浅野ヒカル子もいいな」 「ああ、いいな」 「ブラのサイズを知りたいと言ったら、後でもじもじしながら教えてくれたしな」 「ああ、素直すぎて凄いイケナイ事をしてる気分になったよな」 「もの凄い慕ってくれてなんでも言う事を聞いてくれて」 「かわいい容姿と、妄想が広がる超能力付き」 「イイ子過ぎて言う事無いはずなんだが」 「言う事に素直に応じられると、逆にこっちが言いなりになっている気がする」 「女って怖いな」 「ああ、怖いな」
「柊一美もいいな」 「ああ、いいな」 「何がいいって半端なく金持ちなところだよな」 「人生勝ち組決定だな」 「しかも一番年上なのに、一番幼く見えるという」 「合法なのに犯罪臭がするよな」 「たぶん一番与四朗に想いを寄せているのも彼女だな」 「なんたって自作与四朗人形に抱き枕、おまけに毎日添い寝だからな」 「背筋の震えが止まらんな」 「ああ、止まらんな」
「佐々木与四朗もいいよな」 「ああ、いいよな」 「あんだけ美女に囲まれてウレシイと見せかけて」 「毎日心も体もボッコボコだからな」 「それに友達もいないし」 「学校中から何故か嫌われてるし」 「バカだし」 「変マユゲだし」 「…」 「…」 「それでも結構前向きな奴なんだよな」 「ただの能天気かもしれないがへこたれないしな」 「こいつあってこその『ぴにおん!』だよな」 「ああ、そうだな」

【09上期ラノベ投票/新規/9784757746473】【09上期ラノベ投票/既存/9784840127851】