耳刈ネルリと奪われた七人の花婿

耳刈ネルリと奪われた七人の花婿 (ファミ通文庫)

「ネルリ=エロい」
新刊で買った文庫の帯に書かれていた宣伝文句である。え、ネルリってエロかったっけ?僕の知ってるネルリはアダルティーとかセクスィーとかいう形容はこれっぽっちも無くて、ただひたすらに元気が良くて精々微笑ましいとか愛らしいくらいがお似合いのボウイだったはず(あ、女の子だった!)。こんなこどものお戯れを性的な目で見ろだなんて、しょうにせいあい?すみません僕いろいろと間違えたようです。おかしいな、舞台は高校だったような気がする。


一巻目でメロメロリンにされた瞬間から二巻を心待ちにしていたのは自然の理。今の僕は心も体もワクワクさんさ!この作品の何が面白いって、作者の言葉チョイスのセンスが楽しいの。予測の出来ないストーリー展開なんてのろのろ過ぎて欠伸が出る、こちとら次の一文が予測不可能だ!舞台は学校だから今回のお話は演劇大会、演劇大会が開催されるから無理矢理でも出場する主人公とその仲間たち。俗世間での出来事はとってもシンプル。逆に主人公の頭の中はいつだってフリーダム。正直この子頭おかしいんじゃないのと思うこの予測不能の元凶が、一文単位でワクワク楽しませてくれます。「ネルリ=エロい」の等式などその副産物に過ぎぬ!(さらりと流されてました)


純粋に読んでて楽しい、こんなシリーズに出会えて僕ァとっても幸せだぁ。