オイレンシュピーゲル肆

オイレンシュピーゲル肆 Wag The Dog (角川スニーカー文庫)
ゴーゴー特甲児童、不良娘ケルベロス隊の4冊目。
そして作者予告の物語が交錯する4冊目ですよ。オイレンシュピーゲルスプライトシュピーゲルを交互に読み続けて早や6冊、全てはこの時のためと言って過言ではないのさ!目視で前作の約1.5倍の厚さとボリュームもいっぱい、期待もいっぱいで行くぜ4度目のミリオポリス!

(読む)
  ↓
( ゚Д゚)ギャアァァァァ!
今回もケルベロス隊が必死で瀕死で一杯一杯で、読んでて体のあちこちが嫌な感じに疼くぅ!今までも楽な事件は一つとして無かったけど、いい加減休ませてあげてようよとお願いしたくなるくらいに相変わらずハードでファ○キンな都市ですな!
敵はまたもやテロリスト、うんざりしようが市民の安全を守るのが俺達の仕事だぜ〜で毎回死にかけてりゃ気苦労でこっちが死んじゃいますよ。やっぱりとっ捕まえた位じゃ意味がなかった重要人物も暗躍するし、特殊装備の武装集団も出てきて殆ど戦争だぜこりゃ〜ウヒャヒャ。
そしてついに出てきたとびっきり変態でイカレた野郎、男の特甲児童が敵で投入され激戦はさらに過激さを増しちゃってます。装備がとにかく過激で戦略戦術クソ喰らえの無茶苦茶な攻撃っぷりは作者の本領発揮と言ったところでしょうかね。圧倒という言葉が相応しい状況の前で、それでも戦い続けるケルベロス達の行く末に見守る側も必死ですよ。
この状況を切り抜けるには特甲児童6人が力を合わせるしかないよね!と思いましたがあくまで「交錯」する彼女たちに自分とのズレを確認。あぁ…そうか、自分が望んでいるのは交錯じゃなくて融合だったんだ。すなわちこの二つの物語が一冊の本で語られる時こそが、私の期待する本番ですな!絶対無理そうじゃん!
まぁ、なんだかんだで一冊で事件は収束しました。首謀者は相変わらず野放しですが、前回残ったモヤモヤ感も晴れて爽快な終わり方です。これはそれだけ今回の事件が困難だったものかを表しており、それを退くことができたなら今後もきっと大丈夫!と安心出来たからでしょうかね。
いやー、よかったよかった!カーテンフォール、ハッピーエンドでバイバイまたね!


ふう…。
…さてそろそろ現実と立ち向かおうか。
今回のテロ事件にはもう一組の主人公、スプライト達が活躍したことを忘れてはなりません。こっちにちらりと出てきた感じでは満身創痍だったので向こうも激戦必至。私はもう一度この地獄の様な事件に向かわねばならぬようです。ボロッボロになると分かってて妖精さんたちを見守らなきゃならないのはツライなぁ…。ええい!いまさら何だってんですよ。それでも見届けてやるさ!
あとがきで作者が言うには、シリーズ当初から”主人公たちの成長と卒業”を描こうと思い続けているそうです。
人生からの卒業ですね。わかります。