ベルカ、吠えないのか?ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)作者: 古川日出男出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2008/05/09メディア: 文庫購入: 17人 クリック: 148回この商品を含むブログ (183件) を見る

訳が判らない物をパワフルに書かせたら右に出るものはいない、と個人的に思っている古川日出男が今度はイヌの話を書いた!
…イ、イヌを主軸に20世紀の戦争と歴史を語っていやがる…。相変わらず凄いパワーだ…。

精神的タフネスが恐ろしく高い登場人(犬)物たちばっかりですよ。やつら、常人には容易にたどり着けない境地に達してます。生きるのも全力、死ぬのも全力、ロケット花火の勢いで歴史を生き抜くイヌの姿って魅せられますね。ほらまたピュ―っと…あ、弾けた。

古川日出男氏を知らない人向けに作者を簡単に説明すると、好き勝手踊ってたら東京が滅びかけたとか、ナポレオンがエジプトに攻めてくる歴史譚がいつの間にか地下ダンジョンRPGになってた、とか既存の枠に囚われないというか枠…?そんなのまだ拘ってんの?みたいに嘲笑ってくる物語を書いちゃう人です。この作者、いつもなにかやらかしてくれそうでわくわくするんですの。それもすんごいパワーで。