青空チェリー青空チェリー (新潮文庫)作者: 豊島ミホ出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/07/28メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 12回この商品を含むブログ (65件) を見る

オトナの官能フェアの帯に、女による女のためのR-18文学賞の読者賞を受賞という実績、amazonの画像には女の子の気持ちギュッとつかんで離さないときたもんだ…。男の子の私としては実に高い障壁であり、手に取るのを戸惑いましたね…。しかしそれでも読もうと思ったのは「日傘のお兄さん」で、なんともロリコン冥利に尽きるお話を書いてくれたため…!(なんて動機だ!)
それに「ハニィ、空が灼けているよ」なんてタイトルを付ける作者のセンスなら騙されてもい・い・わ・なんて感じで読みましたがやはり面白かった!
物語の底に流れるファニーな雰囲気が大好きです。辛いときなのに、ハニィ、ダーリン、なんて呼び合ってると、たとえ涙が零れる状況でも馬鹿だなあなんて笑っちゃうもんですよ。さわやかな気持ちでいられる感覚は一貫していましてね、表題作の青空チェリーがたとえ変態だとしてもさらっさら。

共感しやすいというか、世間に対するスタンスが私のそうありたいと思う理想と似ているんですよね。この持ち味に私は惹きつけられるんですよ。