花まんま

文庫本だと画像が出なかったので単行本で代用。文庫版は表紙の女の子がちょっとかわいくなってます。（＊文庫版に変更しました）
不思議なお話を好んで書いてくれるので、不思議な話スキーの私としてはちょこちょこと買ってる作家さんです。

「怖いんだけどなんだかキレイ…」と「得意フィールドは昭和40年代」が個人的印象ですが、この花まんまは直木賞を受賞してるそうじゃないですか。ほっほう、今回はどんなお話ですかと読んでみたら、なんとも切ねぇ物語でした。

今回も昭和30〜40年代が舞台ですが、昭和末期生まれの私でも仲間外れにされずに物語りに入っていける親切設計。むしろ昭和自体がファンタジーになってる感。
登場人物が遭遇する不思議は少なからずその後の人生に影響を与え、且つ自ら決着をつけてくれるその姿に、その人の生き様を感じましたよ。

これはなんとも朱川湊人さんの魅力がたっぷり詰まった一冊ですね。